クライアント向けに仕上がったPDFファイルを作る方法
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作業用のPDFとクライアントに渡せるPDFには違いがあり、その違いはほとんど細部に表れます。社内用のバージョンは仮の表紙のまま、ページ番号がなく、ファイルサイズは14 MB、ファイル名は「final-final-v2.pdf」といった具合です。クライアント向けのバージョンはすっきりした表紙、ブランドに沿ったフォント、ページ番号付き、ファイルサイズは2 MB、そしてプロフェッショナルに見える名前になっています。伝えている情報自体は同じでも、「仕上がっている」と感じられるのはどちらか一方だけです。
クライアント向けのバージョンを作るのに、デザイナーは必要ありません。元の文書を整える、きれいに書き出し直す、PDFを仕上げる、適切にラベル付けする、賢く圧縮する、意図的にリネームする、という一連の標準的な作業を順番に行うだけです。順序どおりに進めれば、仕上げにかかる時間は文書1つあたり数分です。
このガイドでは、その一連の流れを解説します。どのステップも高価なツールは不要で、ほとんどはブラウザのタブ内で、機密性の高い情報を何もアップロードせずに行えます。
手順
- 1
きちんとデザインされた元文書から始める
元の文書が仮組みのままなら、PDFも同じ印象になります。書き出す前に、Word、Pages、Docsで余白、フォントの選び方、見出しの階層を整えましょう。元文書にない仕上がりの良さを、PDF側で後から加えることはできません。
- 2
納品物を明示する表紙を追加する
クライアント名、プロジェクト名、文書のタイトル、日付、自分の屋号や会社名。これらを1ページにまとめます。こうしておけば、本文側の各ページのヘッダーで同じ情報を繰り返す必要がなくなります。
- 3
2ページ目以降にページ番号を入れる
「X/Y」形式なら曖昧さがなく、文書が欠けていないことも一目でわかります。表紙にはページ番号を付けず、2ページ目から番号を振り始めましょう。
- 4
一貫したブランディングを適用する(フォント・色・ロゴ)
小さなロゴと一貫したフォントの使い方は、丁寧に作られている印象を与えます。ブランディングは控えめであるべきで、目立たせすぎないようにしましょう。クライアントにブランドガイドラインがある場合は、それに沿わせます。
- 5
フォントを埋め込んで書き出し直す
フォントを埋め込んでおけば、クライアント側でも自分の環境と同じ見た目で表示されます。元文書から書き出し直す際は、「すべてのフォントを埋め込む」を有効にしてください。
- 6
送信前に圧縮・リネーム・確認を行う
一般的なメールの添付上限に収まるよう、PDF圧縮でファイルサイズを小さくします。ファイル名はクライアント名_文書種別_YYYY-MM-DD.pdfの形式にリネームします。送信前に最終版を一度開き、最初と最後のページを読み直してください。読み返すことで誤字に気づけます。
コツ
- ストック素材の背景や、スクリーンショットのようなタイトルページは避けましょう。タイポグラフィだけで作ったすっきりした表紙のほうが、凝ったデザインの表紙より長く見劣りしません。
- 最終版に「DRAFT」の透かしを残さないでください。透かしがないこと自体が、最終版であることの合図になります。
- 複数ページにまたがる表は、見出し行を繰り返し表示させる必要があります。Wordの「見出し行の繰り返し」はワンクリックで設定でき、印刷時の読みにくさを防げます。
- ベクター形式(PDF)として書き出したグラフはくっきりしたままです。画像として貼り付けたグラフは拡大するとぼやけてしまうため、元のデータ側で対処しましょう。
- 同じテンプレートを複数のクライアントで使い回す場合は、その都度メタデータを更新してください。Beta Co.に送る文書のタイトルが「Acme Proposal」のままになっていた、ということを防げます。